大阪パーソナルカラー・骨格診断養成スクール| Imagination Colors®(色彩教育/カラー研修・セミナー)

【部屋の温度感と色彩関係】

色は、自分自身が思っている以上に心や体に様々な影響を及ぼします。
特にインテリアにおいては色の面積が大きい上に、その色の中で生活をするわけですから、心理的生理的影響も大きくなります。
そこで過ごす人にとって快適な空間を作るためには、色の持つ様々な働きを理解する必要があります。

その一つが色の寒暖感です。暖かく感じる色、冷たく感じる色をそれぞれインテリアに用いた時には、体感温度が1.5度~3度変わると言われています。

赤、橙、黄色は暖色といって、暖かみのある色です。太陽や火を連想させる色です。寒い冬や日当たりが少ない北向きの部屋には、暖色系の色を用いると暖かく感じます。ロンドンの人々は、赤茶色の外壁で統一された街並に赤を基調としたインテリア家具に囲まれて生活しています。日本でも北の方の地域には赤や橙色を基調としたインテリアが定着しています。寒い地域の人々は自然と生活の中に暖かみのある色を取り入れている様です。

青や青緑、青紫は、寒色といって冷たく感じる色です。水や空を連想させる色です。暑い夏に日ざしが多く入るや部屋や西日の強すぎる部屋には、寒色系の色を用いると涼しく感じます。海に近い避暑地では、涼しさを求め青系の色が多く見られます。特に南仏の港町で好まれ多用されている色で、すっきりと晴れわたった青い空と海には同じ青系の色がとても良く合うのです。

【インテリアカラーと色の面積比】

インテリアのカラーコーディネートをする際、色を「何処に」「どの様に」使っていくのかがポイントになってきます。一般に、色数はあまり増やさず、3色(多くても5色)におさえた方がすっきりとまとめることができます。そしてその色を次の3つのポイントに従ってコーディネートしていくとバランスよくまとめられます。

ベーシックカラーとは基調色とも言い、全体の70%を占める色です。床や壁、天井などの大きな部分がこれにあたり、全体のイメージを左右します。そのため、あまり個性の強くない色が好ましく、同系色でまとめ落ち着きのある配色をします。

また、色には明るい色は軽く感じ、暗い色は重く感じるという色彩効果があるため、床-壁-天井の順に明度を高くしていくと安定します。(天井を白にした時と黒にした時では、約10cmの高さの違いを感じると言われています。)

場所にもよりますが、基調色に鮮やかな色を用いると刺激が強く疲れるため、一般住宅には好ましくありません。

アソートカラーは副調色とも言い、全体の25%を占める色です。ソファやキャビネットなど家具類や、カーテンやベッドカバーなどファブリック類がこれにあたり、統一感のある基調色に変化を与える役割を果たしています。部屋のコンセプトに合わせて色を変えていくことができますが、落ち着きのある色を用いた方が無難です。

部屋全体を引き締める役割をするのがアクセントカラーで、全体の5%を占めます。クッションやスタンド、絵、インテリア小物などがこれにあたり、基調色、副調色と対照的な色を用い、個性的な印象を付加することができます。アクセントカラーを変えることで手軽に部屋のイメージチェンジをすることができます。はっきりとした鮮やかな色を用いても良いでしょう。

【安眠できるベッドルームのカラー】

bedroomのインテリアに求められるのは、心がゆったりと安らぎ、リラックスできることです。たくさんある色の中で、精神を安定させ、誘眠効果を高めると言われているのは、深みのある青系の色です。沈静色(鎮静色)という言い方をします。カーテンやベッドカバーなどに使用すると良いでしょう。

ただ、明るく鮮やかな青を用いるとかえって意識が冴え、逆効果になります。また寒色の青系の色を多用し過ぎると、冬は寒々としてしまい、眠れなくなってしまいますので注意が必要です。

加えて、白熱灯による、柔らかい暖かみのある光を用いることでリラックスできる空間になります。
ホテルの部屋のベッドサイドには必ず半透明のシェード形スタンドが設置されていますが、これも誘眠効果を高める工夫のひとつと言えるでしょう。

ちなみに、沈静色(鎮静色)の反対の働きをする色を興奮色と言います。赤や橙、黄色などの暖色系で鮮やかな色は、私達の心を高ぶらせ緊張させる色です。安眠を求めるbedroomにはあまりふさわしくない色だと言えます。

【狭い部屋を広く見せるカラー】

「狭い部屋を広く見せたいのですが、どういう色を使えばいいのでしょう?」という質問を受けることがあります。
色には近くに見える色と、遠くに見える色があります。色彩学では、前者を「進出色」、後者を「後退色」といいます。同じ広さの部屋でも、後退色を用いた方が進出色を用いるよりも広く見えます。

広く見える色

広く見せるためには、青を中心とした寒色系や、淡い色、くすんだ色などの後退色を用いると良いです。また、白に近い明るい色を用いると、開放感があるため広く見えます。

狭く見える色

赤や橙、黄色などの暖色系で、鮮やかな色は近くに見えるため、使い過ぎると狭く感じます。また、黒に近い暗い色を用いると、圧迫感を感じ狭く見えます。

 

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